学生による茨城観光・生活紹介

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日本料理店・ベトナム料理店の運営について

作成者:佐藤 和花、武藤 紅玲杏
Vũ Uyên Nhi, Nguyễn Mai Phương, Trần Ngọc Mai, Nguyễn Bích Ngọc

今回取材に行ったお店

123 Dzô (モッハイバ-ヨー):茨城県水戸市白梅1丁目9-6
アオババ: 茨城県水戸市南町1丁目3-40
吉兆:105 Van Cao, Dang Giang, Ngo Quyen, Hai Phong 040313, ハイフォン, ベトナム
ヒカリ:111-85 Ward Van Cao, Dang Giang, Ngo Quyen, ハイフォン, ベトナム

年間の食材消費量とサービス

123 Dzô(モッハイバーヨー)は、2017年に水戸市泉町で開店し、2019年からは水戸駅南口から徒歩15分の位置にある現在の水戸市白梅の店舗での営業を始めました。また、2023年には、福島県郡山市にも支店を構えています。

月に約1,500人、年間で約2万人が来店する「123 Dzô」では、1年間の売り上げである6,000万円のうち、約3割に当たる2,000万円を食材費として使用しています。
客の半分が日本人、半分がベトナム人だそうで、本場の味を提供することをメインテーマとしつつも、食事の提供の仕方についても意識しているそうです。

 

吉兆 ( Kicchou)は、2017年にベトナム・ハイフォン市のヴァンカオ通りにオープンした日本料理店です。ヴァンカオには、日本や中国などの工業団地が多くあり、たくさんの外国人が定住する街で、吉兆に訪れるお客様は実に多様です。台湾人、ベトナム人、日本人、韓国人もいますが、主に日本人の客が多いそうです。調べによると、吉兆には年間平均約4万人の客が訪れるといいます。ベトナムの祝日や日本の大型連休には、日本人を中心にたくさんの客が来店します。 1年間の原材料の購入費は24億ベトナムドンで、日本円にすると約1,400万円です。一方で、レストランが得る利益は、その他の経費を除いた食材の購入費の2倍となっています。

吉兆は、豊富なメニューと、贅沢で開放感のあるデザイン空間が特徴です。ここのスタッフはとても素敵で、熱意と献身的に顧客にサービスを提供します。このお店のスタッフのほとんどは、顧客との基本的な接客において用いられる会話のパターンを知っています。お店で最も一般的に使用される言語は日本語、2 番目が英語、3 番目が中国語だそうです。

ヒカリはベトナム・ハイフォンにある別の日本料理のお店です。お店によると、2023年から2024年にかけて、レストランは1日あたり平均70人の客を受け入れ、休日や週末には多くの人が来店するといいます。年間の総食数は約26,000食で、順調にその数は伸びているそうです。この成長の裏には、特にハイフォンで外国の文化や料理に興味を持つ人が増えていることがあるそうで、日本料理に対して安定した需要が伸びてきているとのことです。ヒカリは、この地域の他の日本食のレストランと比較すると、その豊富なメニュー、広々とした空間、献身的なサービス態度で際立っており、そのことがハイフォンの日本料理の愛好家に人気のレストランの一つとなっています。

お店をお客さんにどうやって知ってもらうか

ハイフォンの日本料理店も、水戸のベトナム料理店も、SNSや口コミを使用しています。
それらを通して、それぞれの国で各店舗を知ってもらい、多くの人が日本料理やベトナム料理を楽しむようになっているそうです。

それぞれのお店に訪れる客に、他の人に店を紹介してもらうための共通の取り組みがありました。それは、料理の準備や接客サービスを丁寧に行ったり、日本の味・ベトナムの味をそのまま提供したりしていることです。また、SNSを利用していることは共通していましたが、使用するSNSには違いがありました。ハイフォンの日本料理店では、TikTok、Facebookを使用していますが、水戸のベトナム料理店ではInstagram、Facebookを使用していました。それぞれの地域で、より宣伝効果のあるものを使っているのではないでしょうか。

各店のSNSアカウント

123 Dzô (モッハイバ-ヨー)
https://www.instagram.com/123dzo.mito/
https://twitter.com/123dzo_mito
https://www.facebook.com/123dzo.mito/?locale=he_IL

アオババ
https://www.instagram.com/aobabamito/p/CJ8FaRtn4A6/
https://www.instagram.com/aobabamito/

吉兆
https://www.facebook.com/Kicchou/

ヒカリ
Kicchou Sushi Japanese Restaurant | Facebook

さらに、それぞれの店によるさまざまな工夫もありました。例えば、ベトナムの日本料理店では、店舗の場所を選ぶのによい場所を選択していました。また、日本のベトナム料理店ではテト(旧正月)のイベントを開いていました。テトとは、毎年旧暦の最初の日に開催されるベトナムの祝日で、愛する人たちと再会する日です。テトの休日は長い休みで、みんなで一緒に食事をし、新年が幸せで豊かになることを願います。 また、料理の提供の方法にも工夫があり、日本では苦手な人が多いパクチーを別添えにしたり、辛さを調整したりして料理を提供することもあるようでした。

最後に具体的な広報の方法について紹介します。ハイフォンにある日本料理店Hikariには、毎日多くの客が訪れるのですが、人々はどのようにしてお店のことを知っていたのでしょうか。まずは、広告です。現在では、レストランのスタッフが、SNSを使って、手軽にレストランに関する画像や情報を投稿することができます。人々のSNSの利用は非常に活発になっていて、投稿されたポストは容易に拡散され、いろいろな人に閲覧されます。料理の写真を見て興味を持ち、食べて、そこからレビューやコメントが作成され、他のユーザーと共有されていきます。また、イベントも、イベントを参加した人に喜びや感動をもたらし、それが集客につながります。そして、お店を宣伝するために最も重要なことは、顧客を満足させるための熟練された献身的で細やかなサービスです。日本の食文化を深く知るプロの料理人が、本場の味を活かした絶品料理を創り上げること、それが大切なことなのです。

 

取材や記事制作の感想

取材では、最初に、食材の消費量と宣伝方法という主題を立てて取り組みました。宣伝方法については、SNSや口コミなど明確な方法が浮かんでいましたが、食材の消費量という観点で、料理店を比較するときに、どのような指標でそれを表すのかなど、難しいと感じる部分もありました。しかし、インタビューで聞くことのできた声を基に、各店舗を比較することができ、国による違いを感じることができたように思います。また、当日に気になったことを質問して、答えていただいたこともあったので、毎回の取材で疑問を解消しながら、取り組むことができ、ベトナムに対する興味を深めるきっかけとなった。今後も、意欲的にベトナムや水戸とベトナムの関係について調査していきたいです。