学生による茨城観光・生活紹介
Project
茨城県那阿市の隠れた名店!麦家/ドーソンで一番美味しいフォーの店!Minh Phong店を取材!
2022年の夏、茨城大学とベトナム・ハイフォン大学では、両国の交流活動の一環として日越 オンライン国際交流学習をしました。グループは3つに分かれており、それぞれのグループが テーマを決め、両地域のお店を取材訪問し、互いの理解を深めあうことを目的としました。私たちグループ2では、「地域の麺」として、茨城県が誇るブランド蕎麦の常陸秋そばを紹介 しました。
茨城県のブランド蕎麦として知られている常陸秋そばは、県内ブランドとして不動の地位を 確立しています。そばの品質は、香りや甘み、風味などによって判断されていますが、常陸秋 そばはそのすべてにおいて高い評価を得ており、特に香りのよさは群を抜いています。
今回紹介するお店は「麦家」―常陸秋そばをつかった料理を提供する隠れた名店です。「麦 家」では、そば本来の味や香りが濃厚な十割そばを使った料理を提供しているため、常陸秋そばをより堪能することができます。そのため、日越オンライン国際交流学習プロジェクトで、グ ループ2は「麦家」を取材しました。この記事を読めば、茨城県が誇る食材の一つである「常陸 秋そば」を知ることができます。
麦家取材日:2022年9月1日
記録者:須之内真穂、小山咲華、澤木薫
Minh Phong取材日:2022年9月4日
記録者:Trần Thái Hà, Bùi Thanh Sơn, Nguyễn Tiến Đạt
麦家
住所:〒311-0111茨城県那阿市後台1229
電話番号:029-353-0505
営業時間:11:30~14:00(売切れ次第閉店)
定休日 毎週月・火・水
店舗名の由来
「麦家」を開店させる前、その土地が麦畑のような畑であったため、麦が米になれるようにお店を 頑張ろうという願いを込めて、「麦家」と名付けられました。
店舗の歴史
2005年から創業を開始。お店の建物は築150年の歴史を持っています。
料理のこだわり
麦家さんでは自家栽培の無農薬の野菜を使っており、そこに大きなこだわりを持っています。 お店一押しのメニューである「天ざる」では、自家製の野菜を使ったてんぷらを出来立てで食べることができます。もちろん、他の料理でも、自家製の野菜を使った料理を味わうことができます。
お店を経営する上でのやりがい
お客様が楽しんでくれることがやりがいとなっており、それが自分の楽しみであると自負されて いるそうです。そして、なにより毎日を全力で楽しむことをモットーにお店の経営をしているそうです。
お店の外観へのこだわり
お店作りやお庭造りは店主様自ら、一人で行っており、多くのこだわりをお持ちになっていまし た。お庭の植栽も店主様が一人で行われています。北海道から屋久島までの植物が栽培され ており、そんなこだわりは、店主様が茶道をたしなんでいる経験から来るもので、お庭の光景は 壮観でとても美しく、春夏秋冬で違った庭の味わいを常陸秋そばを味わいながら楽しむことができます。「麦家」の入り口
店外からみたお庭の光景
店内から見たお庭の光景
メニュー
もりそば 900円天ざるそば 1,500円
けんちん 1.300円
山菜 1,200円
かも南ばん 1,500円
そばがき 800円
天ぷら盛合せ 900円
大盛 +200円
そばぜんざい 700円
だし巻きたまご 600円
コーヒー 350円
酒 400円
冷酒 750円
焼酎 450円
ビール 600円
料理の感想
お店の取材で頂いたのは天ざる、山菜、そばぜんざい、だし巻き卵です。天ざるを食べる際には、店主様からそばのおいしい食べ方を教えていただきました。それは“そばを半分つゆに浸け、勢いよく啜る”というもので、誰でも簡単にできる食べ方です。そうすること で、そばと一緒に酸素を吸うため、そばの甘味などを味わうことができるそう。初めは薬味を使わないことがポイントとのことですので、そばを食べる機会があったら試してみてはいかがでしょうか。
天ざる
山菜そば
だし巻きたまご
そばぜんざい
はちみつ(2,000円)
ベトナム人に向けたオススメ料理
・天ぷらそば・だし巻き卵
・そばぜんざい
日本人に向けたオススメ料理
・山菜・けんちん
・焼酎
店主:鈴木照男さん
Minh Phong
場所:Quán Minh Phong ( ミン . フォン店) 取材した料理:Phở bò (フォーボル) 住所:72 Lý Thánh Tông , Đồ Sơn , Hải Phòng営業時間:午前5時半から午後11時半まで
※フォーとは、きしめん状の平べったい麵のことで、きしめんよりも幅が小さく、 厚さが薄いです。
(きしめん 幅:4.5㎜以上 厚さ:2.0mm未満 フォー 幅:2.0mm以下 厚さ:1.0mmだけ)
店舗名の由来
店長の息子さんの名前
店舗の歴史
2012年から店長の家族はNam Định市からドーソンに引っ越しました。ドーソ ンで店をはじめて開店しました。最初、店の名前はĐạt Hoa店でした(店長と奥さんの名前に合わせて)。その後、店の名前を息子さんの名前に改名しました。店の前のスペースはとても広々として風通しが良いです。店の中にも扇風機が多いため、 とても心地が良いです。とても暑い夏の日でも快適に過ごすことができます。
店の入り口
店内の様子
調理場の様子
メニュー
フォーボル: 30.000~60.000 VND (179,87~359,73円)フォーのそば: 40.000~60.000 VND ( 239,82~359,73円)
麺のそば: 40.000~60.000 VND ( 239,82~359,73円)
パエリヤ: 30.000~60.000 VND (179,87~359,73円)
牛肉入りチャーハン: 40.000~60.000 VND ( 239,82~359,73円)
Phở bò(フォーボル)について
●材料:牛の骨:1.5キログラム、牛肉:200グラム、Phởの麺、エシャロット、 玉ねぎ、レモン、生姜、砂糖、塩、味の素
スープの準備には時間がかかりますが、朝、店長の家族は早く起きて、フォーのスープを準備します。そのスープは店長の手作りで、秘密の味が入っていて、とても甘くて美味しいです。
Phở bò(フォーボル)の種類は2つあります。
- Phở chín: これには火の通った牛肉が入っていました。生の牛肉の強い味が苦手な方 にもおすすめのフォーです。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響
巷を騒がせているコロナウイルスのパンデミックにより、ミン・フォン店は流行から6ヶ月の 間、思うような営業を行えず、大きな打撃を受けました。しかし、幸いなことに2022年には 規制が緩和され、コロナ前のように営業を行えるようになっています。
店主のHoaさんから
ベトナムの新しい料理を食べてみたい方、ベトナムの伝統的な料理を食べてみたい方、ぜひ一度足を運んでみてください。
共通点・相違点
<共通点>・ お店の造りが、どちらのお店でも開放的なものになっています。そのため、風通しが良く、心地 よくご飯を楽しむことができます。
・ お店のサービスとして、無料でお茶が提供されていました。外国では、お水の提供も有料とな る場合もありますが、麦家では「麦茶」、ミン・フォン店では「緑茶」が提供されていました。
・ お茶の大切さもベトナムと日本では共通していると言えます。ベトナムには、ご飯を食べた後 にお茶を飲みながらゆったりとした時間を過ごすというのが習慣として挙げられており、日本の 様にお茶を飲みながらくつろぐ習慣と似ています。
<相違点>
・ 日本では、店員と客には役割としての境目が感じられますが、ベトナムではインタビュー中に 店員さんが一緒にお茶を飲みながら隣に座ってインタビューに答えている場面もあり、こういっ た違いは、文化の違いを感じました。
・ また、営業時間に関して、日本の飲食店は朝営業をしているところが比較的少ないように感じ られますが、ベトナムの飲食店は午前5時から開店しているところが多くあります。
・ 蕎麦には麺をつゆにつけてから食べる方法と、スープにつけて食べる方法がありますが、ベト ナムのフォーはスープに浸かった状態で食べられます。
取材の振り返り~活動を通してのコメント~
<茨城大の学生>取材を通して感じたのは、「麦家」というお店そのものが、店主である鈴木さんの熱意の表れで あるということです。蕎麦屋で、ただおそばを味わうのではなく、店内のレトロな雰囲気や植物の ざわめきなど、現代の日常生活では味わえない、風流なひと時を「麦家」では味わうことができ ます。
店主さんはとても温かみのある人で、取材にも快く応じてくださりました。定年退職をした後、 老後生活を楽しく過ごそうと思い、麦家を始めたそうですが、そろそろお年のこともあり、あと数 年間頑張ろうと決めて営んでいるそうです。
学生にはお高めではありますが、麦家に興味があれば、是非この機会に行ってみてください!
<ハイフォン大学の学生>
今回取材したミン・フォン店さんは、観光地に近く、立ち寄りやすい場所にあります。ベトナム のお店は筒状に作られているものが多く、歩行者から店内が見やすいため、お店に入り やすい雰囲気を感じさせます。そのような形をとっているため、お店は換気がよくとても 涼しいです。フォーボルはベトナムでよく食べられる料理で、朝食や昼食としてよく出さ れます。今回食べたものは、色々な具が載っており、とてもおいしそうでした。調味料は 後からかける食べ物なので、自分の好みに合わせて調整することができ、楽しみの一つだと感じました。