学生による茨城観光・生活紹介
Project
交流室チューターとしての経験
インタビュワー: 大竹 一輝
大竹:茨城大学人文社会科学部、法律経済学科3年の大竹と申します。よろしくお願いいたします。
高さん:13Lの人文学部の人文コミュニケーション学科の高と申します。お願いします。
大竹:交流室のチューターとして留学生をサポート支援されたとお聞きしたのですけどなぜそのチューターを始めようと思ったのですか?
高さん:そもそも私自身が留学生じゃないんですよ。国籍は中国ですけど、ずっと日本に居るので、日本人学生として入学しました。留学生との関わりはサークルからスタートして、そこからチューター制度を知って、何かできることないかなという話で、交流室のチューターを始めました。
大竹:サークルからだったんですね。交流室チューターとしてはどのような活動をされていたんですか?
高さん:そうですね。基本的には交流室に来る留学生のお悩み相談です。他にも留学生をお迎えに行ったり、パーティーを運営したりと結構簡単なものから幅広くって感じでした。
大竹:相談の内容ってどんなものがありました?
高さん:自分のチューターとあんまりいい関係を築けてない人とかですと…、あ、留学生には1対1でチューターがつくんですけど、例えば、チューターとの相性が悪かったりうまくいってなかったり、あとチューターと全く会ってないという話もありました。レポートの添削も頼まれたことがあります。自分で友達に相談できるのが1番良いんですけど言語的な問題もありますしね。とりあえず交流室に来ればチューターだったり日本人だったりが相談に乗るよという場所って感じでしたね。
大竹:お悩み相談を通じて留学生のさまざまなサポートやケアをされていたんですね。ちなみに何人くらいの留学生のサポートをされたとか覚えていますか?
高さん:いや〜覚えていないですね(笑) そもそもチューターには3種類あって、留学生のパートナーみたいな個人チューターと、国際交流会館に住んでサポートをする会館チューターと、私がやっていた、交流室でサポートをする交流室チューターという3種類がありました。個人チューターだと何人の留学生と関わってきたか覚えていると思うんですけど、私は交流室チューターだったので…たくさんの留学生と関わってきましたね。
大竹:なるほど。そもそもチューターに3種類もあるのは初めて知りました。ちなみに、高さんの体感だと、どこの国からの留学生が多かったですか?
高さん:やっぱり中国と韓国です。特に中国人に関しては、中学人の独自のサークルというかコミュニティがあるんですよ。そこでの結びつきが結構強くて、交流室チューターが本来やるはずの仕事やサポートとかを、そのサークルで完結させちゃうみたいなことはありましたね。韓国人については短期留学が多いし、あとサークルもないので、こっちと仲良くなることが多かったです。韓国語と日本語って似ているんですよ。あとおしゃべりな人が多かったり、チューターの仕事を手伝ってくれたりする人もいました。
大竹:そうなんですね。そこの2カ国なんですね。では次の質問なんですけど、大変だった思い出とか苦しかった思い出とかってありますか?
高さん:中国からの留学生との関わりですかね。私が中国語話せるというのもあって、仲良くなることが多かったんですけど、時間が経つと、サークルの方に優先になってしまうんですよね。そうすると、全然会わなくなってしまったり、会ったとしても反応が微妙になったりして(笑) 中国人コミュニティの方が気楽だったんでしょうね。それに、中国人留学生の中には嫌々日本に来ている子もいたんですよ。
大竹:え、そうなんですか?
高さん:そうなんです。中国って受験戦争が厳しいんですけど、受験でうまくいかなくて、良い大学に行けないとなると、お金持ちの家は、子どもを留学に行かせるんですよ。ですから、親に無理矢理留学させられたみたいな子もいたんですよね。その中には日本が嫌いな子もいたりしたので…そうなると、だんだん距離ができてしまって気まずくなってくるんですよ。私自身、国籍は中国なんですけど、日本人みたいなものなので、そこが複雑でしたね。
大竹:高さんならではの苦労があったんですね。では最後の質問なんですけど、留学生支援の魅力的なところや、やってよかったなと思えるようなエピソードってありますか?
高さん:魅力的なところは自分とは全く違う価値観の人と関わることができることですね。>まあ、悪い意味でもいい意味でも日本人と全く考え方が変わる人ばかりなので(笑)例えば、留学といいつつ完全に遊びに来ている人もいましたし、逆に出身国でとても優秀で国費で来ている人もいました。優秀な人って、遊ぶときは遊ぶんですけど、勉強とか研究するときは集中力がすごいんですよ。私はそれができなかったので、その人に対しては、すごいリスペクトがありました。あとは日本人って、特に女子とかは、友達みんなで何かすることって多いじゃないですか。でもある留学生は「なぜみんなでいるの?」とか「私はそれやりたくないからいいや」みたいなにズバッと言ってくるんですね。そうすると、「あれ、なんで私もみんなで行動しているんだろう」って自分の中で疑問に思ってきて、「やっぱり一人の方が楽だな」ってなったんですよ。でも逆に、これは永遠に分かちあえないなと思ったのが、韓国人留学生の子に、流行りのメイクがあったときに、「なんでそのメイクしないの」って言われて、「私はしないよ」って言ったら、「流行っているのにおかしいよ」って言われたんですよ。真逆ですよね。こんな感じでいろんなタイプの人がいて、その関わりの中で自分の幅が広がるというか、そのような経験ができるのが、魅力的なところだと思います。
大竹:なるほど。人との出会いの中で、さまざまな価値観を学べるということですね。非常に勉強になります。それでは以上でインタビューは終わりになります。いろいろな話が聞けて面白かったです。ありがとうございました。
高さん:ありがとうございました。