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留学体験・協定校情報

ペンシルバニア州立大学 留学体験談

人文学部 人文コミュニケーション学科

留学期間2018年8月~2019年5月

 私は日本に帰国して、就職活動をしながらこの留学体験談を書いています。就職活動の中では、自分と向き合うことが多いのですが、その際にやはり強く感じるのは、この留学は私を大きく変えてくれた、人生の一つのターニングポイントとなる経験だったということです。この1年間は、私の人生の中で最も濃い、最高の1年間でした。もし、留学に行くことを迷っている方、不安に思っている方がいたら、自信を持って言えます。留学に行って絶対に後悔はしません。行ってよかったと思えるほど、自分の成長と、自分を変えてくれた多くの人たちとの素敵な出会いが待っていると思います。

 私が留学したペンシルバニア州立大学は、茨城大学の協定校の中でも、学校の規模も学生数も最大で、世界中からの学生が集まるような大学です。そのため、アメリカの大学に通いながらも、アメリカ人の学生のみならず、アジアやヨーロッパ、中東など多様な国々から来ている学生との出会いに恵まれました。特に私にとって、サウジアラビアなど中東からの学生との出会いは大きなものでした。彼らは私とは大きく異なる文化を持っていて、最初は理解できなかったことも、話していくうちに納得できたり、自分にはなかった素敵な考え方を発見したりすることができました。この経験から、自分のものさしだけで物事を考えるのではなく、異なる文化や考え方を理解し、相手の気持ちを先回りして考えることの大切さを学びました。また、彼らは私に「友達になったら、もうそれは家族と一緒だよ」と言って、とても優しく接してくれて、ムスリムの方の心の温かさを実感しました。ただ、彼らの話を聞く中で、ムスリムとしての苦悩や社会的課題も知りました。そこから、もっとイスラム教やイスラム圏のジェンダーについてもっと勉強するきっかけとなり、さらに将来は中東の発展を支援できるような活動がしたいという夢も見つかりました。

 アメリカの大学の授業は、日本の大学に比べて課題と予習の量がとても多いです。そして、キャンパス内の図書館や寮など至る所に勉強スペースがあり、常に満席というくらい学生が勉強しています。もちろんやるべきことに追われ、睡眠時間が削られるほど大変な思いもしますが、このように周りに刺激を受けながら、自分が学びたいことの勉強に熱中できる環境に私は幸せを感じました。また、私が受講したジェンダーの授業では、毎回与えられる問いに対するディスカッションがありました。その中で衝撃を受けたのは、学生たちが社会のあらゆる課題についての知識をもっていて、かつその問いに対して一人ひとりが強い意志をもって自分の考えを主張している姿勢でした。私は、いかに自分が社会、世界に関して無知で、自分の意見を持たないで生きているかを痛感しました。そこから、もっと情報に対して敏感になり、物事に対してただ受け止めるのではなく、なぜそうなのか、自分はどう考えるのかという思考をもつようになりました。また、自分の意見が間違っているかなど、良い意味で人の目を気にせずに、臆することなく意見を主張することができる強さも身についたと感じています。

 私が留学して本当に良かったといえる一番の理由は、日本では出会えなかった多くの友人たちとの出会いがあったからです。母国語も国籍も文化も宗教も違っても、相手を理解しようとする思いやりがあれば、心を通じ合わせることができました。そして、自分の意志をしっかりと持ち、夢に向かって努力する多くの学生との関わり合いは、私の生き方を大きく変えてくれました。この留学で出会えた人たちとの関わりは、今後も一生大切にしていきたいと思います。約1年間の留学は、想像以上にあっという間です。これから留学に挑戦する方には、ぜひ自分から多くの人と関わって、その人たちから多くのことを学び、吸収してほしいと思います。最後になりますが、私が留学でお世話になった方に心から感謝するとともに、恩返しができるように精一杯、目標に向かって精進していきたいと思います。