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大学生が企画!ベトナムってこんなに楽しい!文化体験イベント

2025年9月13日(土)、茨城大学水戸キャンパスにて「ベトナムとつながる文化交流イベント」が開催されました。地域の中高生を対象に、ベトナムの文化や暮らしを体験できるこのイベントには、6名の中高生が参加。企画・運営には、茨城大学の日本人学生、ベトナム・ハイフォン大学の学生、茨城大学に留学中のベトナム人学生、そして大学の授業に参加している高校生など、総勢20名の学生が関わり、世代や国籍を超えた協働による温かな交流の場が実現しました。

本イベントは、茨城大学グローバルエンゲージメントセンターの教員が担当する授業「国際共修(ベトナム)」の一環として実施されたものです。この授業では、ベトナム・ハイフォン大学の学生とCOIL(Collaborative Online International Learning)プロジェクトを通じて、オンラインでつながりながら、双方の教員の監督のもとで協働的な学びを進めています。プロジェクト活動では、ハイフォン市内の中高生に向けた日本文化紹介イベント、茨城県内の中高生に向けたベトナム文化紹介イベントの企画・運営を行っており、今回のイベントはその実践の一環として位置づけられています。

イベントの最初のプログラムは、ベトナム語の挨拶をテーマにしたビンゴゲームでした。「こんにちは(Xin chào)」「ありがとう(Cảm ơn)」などの基本的な言葉を使ってカードを埋めながら、参加者はベトナム語に親しみました。オンラインでつないだハイフォン大学の学生が発音を教えながら一緒にゲームを進めることで、言葉の違いを楽しみながら学ぶ雰囲気が生まれました。

続いて行われたのは、ベトナムの伝統的な遊び「Ô ăn quan(オー・アン・クアン)」の体験です。地面や紙に描いた盤上に小さな部屋(民の部屋)と両端の大きな部屋(官の部屋)を設け、石を順番に配りながら得点を競う戦略的なゲームで、参加者は学生の説明を聞きながら、石の動かし方や得点の仕組みに興味を持ち、何度も挑戦する姿が見られました。「ベトナムには楽しい遊びがたくさんあることを知れた」との声も寄せられました。

さらに、「Ném lon(スリッパで缶をあてるゲーム)」と「Chơi chuyền(ボールを投げてその間にお箸を拾うゲーム)」も体験しました。シンプルながらも白熱する缶当てゲームでは、狙いを定めてスリッパを投げる動作に歓声が上がり、Chơi chuyềnでは、タイミングと集中力が試される遊びに挑戦することで、参加者はベトナムの遊び文化の多様さと楽しさを実感していました。「日本の昔遊びに似ているなと思った」という感想もあり、文化の違いと共通点の両方に気づく機会となりました。

食文化の紹介では、まずベトナム料理の特徴や食材について学んだ後、実際に生春巻きづくりに挑戦しました。ライスペーパーに野菜やエビを包み、自分だけの春巻きを完成させる工程は、まるで料理教室のようで、ベトナム出身の留学生の丁寧な指導のもと、初めての参加者も安心して取り組めました。「実際に作って食べてみて、とても楽しめた」との感想もありました。続いて、ベトナム料理に欠かせないココナッツの使い方や、北部・中部・南部それぞれの料理の特徴なども紹介され、食を通じて地域の違いにも触れることができました。さらに、ココナッツを使った現地で人気のお菓子の試食も行われ、ハイフォン大学の学生が、どんな場面でそのお菓子が食べられているかや、自分が好きだった味などを紹介してくれました。

言語体験の第二部では、ベトナム語の早口言葉を使った伝言ゲームが行われました。声調を伴う発音の難しさに苦戦しながらも、チームで協力して言葉を伝える過程で笑いが絶えず、言葉の響きやリズムに触れることでベトナム語の面白さを体感できました。参加者からは「“ma”だけでもたくさんの発音の仕方があることを知って、日本語より難しい言葉があるんだなと感じました」といった声も聞かれました。

イベントの締めくくりには、ベトナムの音楽とダンスの紹介が行われました。ベトナム各地の民族的な違いや踊りの背景を学んだ後、参加者全員で人気のポップソング「BONG BONG BANG BANG」に合わせてダンスに挑戦。「最後のダンスが楽しかったです」「異文化に触れられて新鮮だった」「さまざまなプログラムがあってとても楽しかったです」といった声が寄せられ、文化を「身体で感じる」体験として、参加者の記憶に残る時間となりました。

また、運営に携わった学生たちからも多くの学びと気づきが共有されました。「ベトナムの民族舞踊を調べることで、歴史への興味が深まった」「周囲を見て自分が何をすべきか考え、行動する力がついた」「人と話すことに抵抗があったけれど、今回の活動で自然に話せるようになった」といった声が寄せられました。さらに、「プレゼンの上手なやり方を学び、もっと国際的な活動をしたいと思った」「人前で話す経験や、わかりやすく伝える力が身についた」「企画を通して、年齢や国籍を超えて協力する楽しさを知った」といった感想もあり、イベントは学生自身の成長の場にもなりました。

今後も茨城大学では、地域の若者が世界とつながるきっかけとなるようなイベントを企画していきます。ご参加いただいた皆さま、そして企画・運営に携わってくださった学生のみなさん、本当にありがとうございました!