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留学体験・協定校情報
多様な価値観を理解し、柔軟に対応する力

農学部
留学期間2024年度研修 AIMS派遣プログラム
授業で学んだ専門的な内容について
マレーシア国民大学(UKM)では、「食品化学」、「食品保蔵学」、「ハラルフードマネージメント」の3つの授業を履修しました。食品化学と食品保蔵学では、日本の大学で学んだ基礎をさらに深め、特に食品の保存技術や化学的特性について、マレーシアの視点から学ぶことができました。例えば、熱帯地域特有の食品保存方法や現地の食材の成分分析など、日本の授業では触れる機会の少ない内容が含まれていました。
特に印象的だったのは、「ハラルフードマネージメント」の授業です。ハラル食品の認証プロセスや、製造から流通までの管理基準について学びました。HACCP概論と似た部分もありましたが、イスラム文化の価値観が深く関わる点が特徴的でした。ハラル認証を得るための厳格な基準や、消費者の信頼を確保するための企業努力を知り、食品産業と文化の関わりを実感しました。
また、どの授業でもグループワークやプレゼンテーションが求められ、英語での議論や発表の機会が多かったため、専門知識だけでなくコミュニケーション能力も向上しました。
海外の大学で授業を履修するにあたって工夫した点および反省点
海外の授業では、英語での講義や課題が基本であり、最初は専門用語の理解に苦労しました。そのため、授業前にシラバスを確認し、関連する用語を事前に調べるようにしました。また、講義中は積極的にメモを取り、不明点は授業後に教授やクラスメイトに質問することで理解を深めました。
一方、反省点としては、発言や議論への積極性が不足していた点です。グループワークでは意見を求められることが多かったものの、自信がなく消極的になってしまう場面がありました。しかし、徐々に「間違えてもいいから話すことが大事」と考えるようになり、最終的には積極的に発言できるようになりました。今後は、さらに自信を持ち、積極的にディスカッションに参加する姿勢を大切にしたいです。
多様な文化・価値観に触れることで得られたこと
マレーシアは多民族国家であり、マレー系、インド系、中華系など、異なる文化や宗教を持つ人々が共生しています。日常生活の中で、マレー語、中国語、英語が飛び交う環境を目の当たりにし、言語の多様性と共生の在り方を学びました。
また、イスラム教徒の友人と交流する中で、食事や礼拝などの宗教的習慣に対する理解が深まりました。例えば、ハラルフードを意識した食生活や、礼拝の時間を大切にする姿勢など、日本ではあまり触れる機会のない文化を直接体験しました。
このような経験を通じて、異なる価値観を尊重し、多様な考え方を柔軟に受け入れることの重要性を実感しました。これからは、日本にいても異文化に対する理解を深め、広い視野を持って行動したいと考えています。
留学で得た知識・経験を,自身の将来にどのように活かしていくか
今回の留学を通じて得た最大の学びは、「多様な価値観を理解し、柔軟に対応する力」です。食品科学を学ぶ中で、文化や宗教が食品産業に与える影響の大きさを実感し、特にハラル食品の管理基準や認証制度について深い知識を得ることができました。この知識は、将来的に食品業界で働く際に、国際市場への対応や異文化理解に役立つと考えています。
また、英語での授業やプレゼンテーションを通じて、実践的なコミュニケーション能力が向上しました。将来はグローバルな環境で働くことを目指しており、この経験を活かして、外国人とも円滑に意思疎通ができるスキルを磨いていきたいです。
さらに、「行動しなければ何も始まらない」という学びも重要でした。消極的な姿勢では得られるものが限られてしまうため、今後はどんな環境でも自ら挑戦し、積極的に行動することを意識したいです。この経験を基盤に、国際的な視点を持った食品業界の専門家を目指します。
派遣先大学で特に良かった点
マレーシア国民大学(UKM)の良かった点は、教育の質の高さと国際色豊かな環境です。授業では実践的な学びが多く、特に食品化学やハラルフードマネージメントでは、実験やケーススタディを通じて理論を深めることができました。また、教授陣も親しみやすく、質問に対して丁寧に指導してくれた点が印象的でした。
さらに、多国籍の学生が在籍しているため、さまざまな文化背景を持つ友人と交流する機会が豊富にありました。キャンパス内にはハラルフード専門のカフェテリアや、多言語が飛び交う環境があり、日常的に異文化に触れることができました。日本の大学とは異なる自由な雰囲気の中で学ぶことで、視野を広げることができた点が特に良かったと感じています。
同じ大学へ行く後輩へのアドバイス
UKMでの留学を成功させるためには、積極的に行動することが重要です。授業では発言やディスカッションの機会が多いため、英語に自信がなくても積極的に参加することをおすすめします。事前に専門用語を調べたり、授業内容を復習する習慣をつけると、理解が深まります。
また、多民族国家ならではの文化的な違いを尊重する姿勢も大切です。特にハラルフードのルールや宗教的な習慣を理解し、現地の学生との交流を大切にすると、より充実した留学生活が送れます。
最後に、「行動しなければ何も始まらない」という意識を持つこと。授業以外でも、現地のイベントに参加したり、積極的に友人を作ることで、多くの学びを得ることができます。留学の機会を最大限に活かし、充実した時間を過ごしてください!
