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外国にルーツを持つ子どもたちの学習支援活動 @ 阿見(10月9日(木)~12月18日(木))
近年、阿見町では外国にルーツを持つ子どもたちが急増し、学校現場からも日本語学習支援の必要性が高まっています。こうした状況を受け、阿見町教育委員会と阿見町立あさひ小学校の協力のもと、茨城大学の学生による外国にルーツを持つ子ども達に対する学習支援活動を今年度実施しました。あさひ小学校には現在16名の外国にルーツを持つ子どもたちが在籍しており、日本語教室も今年度から2クラスに増設されるなど、支援体制の強化が進んでいます。本活動は、2023年度に一度実施したものの、予算の都合で継続できなかった経緯があり、今年度は再調整を経て実現しました。
活動は2025年10月9日(木)から12月18日(木)までの間に計6回行われ、茨城大学の学生8名が、阿見町内に暮らす外国にルーツを持つ子どもたち8名を対象に支援しました。放課後の時間を活用し、まず宿題のサポートからスタート。学生たちは子ども一人ひとりの理解度やペースに合わせて丁寧に寄り添いました。その後、日本語の語彙や表現に親しむ言語ゲームを実施し、遊びを通じて楽しく日本語を学ぶ時間を過ごしました。子どもたちは笑顔で積極的に参加し、日本語でのやりとりに少しずつ自信を持ち始める様子が印象的でした。
最終回となった12月18日(木)には、宿題の後に「お楽しみ会」を開催。クリスマスの手作りリースやジェスチャーゲームを楽しみ、最後に学生から手作りのメッセージカードをプレゼントしました。カードを受け取った子どもたちは、いつもは宿題の音読を嫌がっていたのに、日本語で書かれたメッセージを一文字ずつ丁寧に声に出して読み上げる姿に、活動を支えてきた茨城大学の教員も胸が熱くなりました。
本活動を小学校側からサポートしてくださった日本語教室の先生からは、「毎週、子どもたちはお兄さんやお姉さんと勉強できるのを心待ちにしていました。最終回では、活動で使っていたドリルをもらった子が、翌日学校で嬉しそうに先生に見せてくれたんです」と、活動の意義を語ってくださいました。
子どもたちも帰り際に「本当に楽しかったよ」「また来年やってね」と口々に話し、参加した学生からは「子どもたちに寄り添いながら学びを支援することで、教育の現場を肌で感じる貴重な経験になった」という感想がありました。特に教育学部の学生からは、「将来教師になったとき、言語や文化の背景が異なる子どもたちにどう向き合うかを考えるきっかけになった」「一人ひとりに合わせた支援の大切さを実感した」という声があり、今回の経験が卒業後の実践に活かせる手応えを感じている様子でした。
今回の活動は、子どもたちにとって日本語を学ぶ場であると同時に、安心して過ごせる居場所となりました。また、学生にとっても教育現場での実践的な学びを得る機会となり、地域と大学が協働する意義を改めて感じる取り組みとなりました。これからも、地域に暮らす多様な背景を持つ子どもたちが、安心して学び、成長できる環境づくりを目指していきます。



