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留学体験・協定校情報

タイでの4ヶ月半

農学部

留学期間2022年度研修 AIMS派遣プログラム

授業で学んだ専門的な内容について

 私が留学させていただいたメーファールアン大学農産業学部食産業技術学科は食生命科学科と同様に農業および食品産業について幅広く学ぶ学科であったが、タイの食品産業や伝統食材と組み合わせて勉強する内容が多いように感じた。Food Chemistryは農学部の2年生で履修できる食品化学と似たような部分もあったが、より深い分野を学んだ。実験でも日本では学ばなかった内容を学習することができた。Tea and Coffee Technologyは前半にお茶について学び、後半はコーヒーについて学んだ。お茶の学習では日本も含め世界のお茶の産地で収穫できるお茶の味、香りの特徴や含まれる成分の違いなどを学習した。コーヒーの授業では実際に売られているコーヒー豆がどういった工程でできるかを学習し、授業の最後には実際にコーヒーのプランテーション農場に見学に行った。Thai Traditional Food Recipesは他学部の授業であるが、この授業ではタイの伝統的な料理や食材、タイの各地域における料理の特徴などを学んだ。授業の最後では実際に自分たちで考えた料理を作り、発表した。

海外の大学で授業を履修するにあたって工夫した点および反省点

 現地の英語は、日本で今まで学習していた英語と比べてイントネーションやアクセントがかなり異なっていて、教授の話が初めの方は全く分からなかったため授業前に配られる授業資料をよく読みこむなどして対応した。タイ英語に慣れてくると初めの方よりかは聞き取れるようになったが、それでも分からないときは現地の友人に聞いたりして理解するようにした。

多様な文化・価値観に触れることで得られたこと

 タイの学生や他国からの留学生とお話しする中で様々な面で日本とは異なる部分があると感じた。特に印象的だったのは食に関することである。日本人は薄味で健康的なものを多く食べている傾向があるのに対し、タイの学生や東南アジアからの留学生はかなり甘かったり、辛かったりするものを好む傾向があると感じ、日本のお菓子を食べてもらっても何か味が足りないようなことを話していた。また日本人が何もつけないで食べるようなおかず料理を何かソースにつけて食べる人が多く、レストランでも必ず何種類かのソースが用意されているところが多かった。

留学で得た知識・経験を,自身の将来にどのように活かしていくか

 メーファールアン大学の授業では、茨城大学の授業と比べてグループワークや発表が多かったため、ほかの人の意見を聞いたり自分の意見を言ったりする場面が多かった。現地の学生は日本の学生と比べて、自分の意見をしっかり伝えようとする力がすごくあり、自分も伝えようとする力がかなりついたと感じている。発表の際には、個々人がかなり細部まで調べていて、授業への意識の高さがうかがえた。また当たり前のことだが、住んでいる地域や今まで生きてきた環境が異なるため考え方が文化ごとにそれぞれ違い、固定観念にとらわれずに柔軟に考える力が以前よりもついた気がする。そういった経験によって留学に行く前よりも格段に広い視野で様々な観点から物事を見る力がつき、これからの大学生活や就活、さらには社会人になった後にもつながってくると思う。

派遣先大学で特に良かった点

 メーファールアン大学に留学するのは自分一人だけであったため、留学するまでは不安でしかなかったが、実際に留学するとタイの学生がみんな優しく、何でも教えてくれた。寮生活だったが、想像よりもかなりきれいで、同じ棟に住んでいる現地の学生とどこかに遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりしたことがとても楽しかった。また、メーファールアン大学の先生方がとても優しく、質問をした際には質問の内容以上のことを詳しく教えていただいた。学校関係の手続きの際には指定の建物まで案内してもらって、担当の方が英語を話せない方だとタイ語で通訳していただきとても助かった。

同じ大学へ行く後輩へのアドバイス

 メーファールアン大学は自然に囲まれていて、茨城大学以上で静かで落ち着ける場所です。人も先生もお店の方も優しく、何でも教えてくださります。授業も茨城大学では習わない新しいことや実験等が学べて、これからに学生生活にかなり役立つことが多かったです。ただ、日本からの留学生がタイのほかの大学と比べてかなり少ないため英語を使ったコミュニケーションが必然的に求められます。そのため日本語を使う機会がかなり減ると思います。しかし、タイの自然に多く触れられたり、異文化を知ることができたりする機会はタイのほかの大学よりもかなり多くあると思います。完璧な英語でなくてもみんな優しいので伝わりますし、そこまで気を負わなくても平気だと思います。