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留学体験・協定校情報

新しいことに挑戦する気持ち

教育学部教育学研究科教育実践高度化専攻教育方法開発コース

留学期間2022年9月~2023年5月

協定校情報留学報告書

 留学を終えてアメリカでの学生生活を振り返ると、常に「新しい」に直面する10ヶ月でした。結論から書くと、留学はとても楽しかったです。一方で、大変だったこと、こうすれば良かったことなどもあります。この体験談から、みなさんの留学へのヒントにしていただければと思います。

 留学先のUniversity of Wisconsin Superiorは少人数での授業が特徴的な学校です。授業の多くに講義に加えてディスカッションがあり、授業中に英語を話すことが多かったです。渡航当初は、ネイティブの発音を聞き取れず、何を話せばいいかもわからないような状態でした。さらに、話せても発音が悪くて伝わらないことが多かったです。
 それ以上に、英語ができないという事実に萎縮してしまい、コミュニケーションを躊躇してしまう気持ちの面が問題でした。しかし、僕が聞き取れない時も大学の先生や他の学生たちは何度も同じことを話してくれ、こちらの拙い英語にも笑顔で接してくれました。正直な話、この親切さに救われたことが多かったです。
 留学を通じて、気持ちの面での躊躇がなくなり、積極的に英語を使うことで、日常会話に困らない程度の英語力を身につけることができたのだと思います。また、会話を通じて友達を作ることは、英語の習得にプラスになるだけでなく、授業、生活などさまざまな面で助けになりました。英語に自信がない、授業についていけるか不安、という心配があるかもしれませんが、問題ありません。むしろ、不安から行動できないことを危惧すべきだったと今では振り返っています。

 授業の内容に触れると、僕は秋期にEnglish as a Second Languageという留学生向けのコースの授業を履修しました。これはTOEFL ITPの点数によってはスキップすることもできます。このコースでは英語の読む、書く、聞く、話す四つの授業があり、基本的な英語を磨くことができるので、留学初期の授業として取りやすい授業でした。
 春期には、アドバイザーに履修したい内容を相談し、勧められた授業を履修します。ここで、茨城大学の所属学部とは異なる授業を履修できる点がポイントです。僕は教育学部所属ですが、プログラミングや数学といった授業をとりたかったので、その旨をアドバイザーに伝え、履修することができました。
 日本と異なる点として、授業の履修の際にはアドバイザーとの相談が必要なこと、授業によっては事前にテストを受け、一定の点数を取る必要があることがあります。僕の場合は数学の授業を履修するために数学の点数が必要でしたが、日本でいうと中学・高校レベルの数学なので、あまり心配しなくていいと思います(軽く復習くらいはしといたほうがいいかもしれません)。

 授業以外にも、クラブ活動や学内でのイベントなど、他学生と交流する機会が多くありました。クラブではそれまでやったことのないサッカーやコンピュータを扱うクラブに所属し、多くの新しい経験を得られました。不思議なことに、何か一つの主題に対して取り組むと、言語の壁は易々と乗り越えられるものでした。
 学内のイベントは留学生向けの文化交流や、全学生向けのスポーツ観戦、季節の行事などイベントがたくさんあります。文化交流では日本人の学生と協力して日本の文化を発信するので、外国人だけでなく、日本人とも交流を広げられます。日本人の友達をきっかけにして、交流の輪を広げていくのも一つの手かもしれません。
 僕の後悔として、就職活動や体調不良が重なり、春季にクラブ活動やイベントにあまり参加できなかったことがあります。それでも、多くの時間を共有することで、楽しい時間を過ごせたことは確かです。先述のように、躊躇しなくなったことで新しい経験を得る機会が増えたのだと思います。

 留学を終えて、冒頭で書いたように多くの「新しい」を得られた留学だったと思います。その過程で、僕の内面に変化があったのか、新しいことに挑戦する気持ちのハードルが下がったように感じます。留学自体が大きな挑戦で、失敗してしまうことも多かったですが、その中で得られた経験は、きっとこれからも生きると思います。もちろん、留学に後悔はありません。この体験談を読んでくれた人が、留学に踏み出すきっかけを掴んでくれたら嬉しいです。