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留学体験・協定校情報

ペンシルベニア州立大学での留学体験

人文学部社会科学部 現代社会科学科

留学期間2022年8月~2023年5月

協定校情報留学報告書

1.はじめに

私にとってペンシルバニア州立大学での交換留学体験は、人生で最も充実した時間だったと思います。アメリカへの渡航は初めてではなかったですが、1年という長期にわたる留学は初めてだったので、現地での生活に不安はありました。幸いなことに、とても素晴らしい友人や教授に恵まれ、日本では感じられなかっただろう成長や友情を手に入れることができました。ここでは具体的に留学生活で感じたことを記録していくので、参考になれば幸いです。

  

2.キャンパスライフ

ペンシルバニア州立大学のキャンパスは、広大で美しい緑地に囲まれていて、初めて見た際はさすがアメリカだと感じました。初日のオリエンテーションはとても緊張しましたが、グループごとについていた先輩方がクイズやアイスブレイク、グループワークなどのイベントを準備していただけたおかげで、すぐに周りの学生と打ち解けることができました。私は、授業外でも現地のバドミントンチームに所属し大会に出たりしていました。今まで、日本では勉強よりバドミントンに割いてきたので、その時間が無駄だったのではないかと後悔することもたくさんありましたが、バドミントンを自分がしていたことによって、声をかけられるなどスポーツを通じて人とのつながりの輪を広げることができたことを今回の留学で実感することができました。また、アメリカ東部の大会に出場して優勝するなどまさにバドミントンというツールを私が持っていなかったら、想像してもいなかったことを実現することができました。このことからは、今まで打ち込んできたことはどんなことでもいつか必ず役に立つということを学んだと感じています。

  

3.講義

ペンシルバニア州立大学では、秋学期はIECPという英語のプログラムに参加しました。私は特にスピーキングが苦手だったので、スピーキングの講義に力を入れました。その講義ではプレゼンテーションやグループワークがたくさんあるのですが、最初の方は自分が当たり前だと考えていた進め方やコミュニケーション方法が実際にはぶつかり合いを生み出す原因になっていたこともあり、大人数でプロジェクトを進めることは容易ではありませんでした。しかし、私は受け入れることが得意だったこともあり、「そういうやり方もあるのか」というスタンスでポジティブに差異を捉えることで、最終的には全てのプロジェクトを納得がいくまでやり遂げることができたと思います。留学はもちろん自分の意見を主張することも大切ですが、グローバルな感覚を養いたいのであれば、様々な考え方を受容することも重要だと考えます。春学期は主に私の選考であるメディア関係の講義を受講していました。私が感じたことは、教授の講義に対する熱意です。ほとんどの教授自身が楽しみながら授業をしている印象を受けました。その影響からか、学生も教授と一体になって熱く討論をしたり、質問をしたりして学習意欲の高さを感じました。課題は講義によってはそこまで多くはないものもありましたが、試験が1学期に4回~6回あるため、複数講義取る場合は2週間ごとに試験があるように感じることもあり、常に試験勉強をする必要がありました。所属していたバドミントンチームの大会や練習と重なることもあったため大変でしたが、教授や友人に協力してもらうなどたくさんの人に支えられながら終えることができました。

4.学生団体

私は日本人学生の交流団体と韓国人学生の交流団体の両方に所属していました。日本人学生団体は驚くことに日本人学生はほとんどいない状態で、大多数が外国人学生でした。また、彼らのほとんどが私よりも日本の文化や習慣などに詳しかったため、改めに世界には日本を好きでいてくれる人がたくさんいるのだなと感じ、とても幸せな気分になりました。韓国人学生団体は、元々私が韓国語を学んでいたり、韓国の文化が好きだったということもあり、入りました。自分が想像していた以上に韓国人同士の絆は強くそこに馴染めるか最初は不安でしたが、日本語を話せる学生も多く、温かく受け入れてくれたことがとても嬉しく、イベントにはすべて参加するほど私にとって心地よい場所になっていました。

  

5.旅行

私は寮の友人と全ての休暇を利用して、アメリカ中を旅行しました。アメリカの街は映画で観るような歴史を感じさせる美しい場所や世界経済の中心を感じさせる数々のビルが立ち並ぶ場所がありました。一方でアメリカの格差社会を感じさせるような場所も多く存在し、良い意味で旅行を通じて悪いところも含めてアメリカという国を俯瞰することができたと感じています。しかし、どこにいっても人々の温かさは全て共通しているように感じました。留学前は差別問題など少し不安もありましたが、例えば、私が借りた宿のホストはどこも優しく、全くそのような問題を感じさせない対応をしていただきました。そういった点では恐れずに色々な場所へ行ってたくさんの人と関わることをお勧めします。

  

6.おわりに

私にとってペンシルバニア州立大学での交換留学で得たものとして1番実感できるものは友情だと思います。特に寮でできた友人は毎日一緒に過ごすため、21年間生きてきて共に過ごした時間はたったの4か月だけでもとても深い関係を築くことができます。私の友人たちは私が日本に帰国するのを待って日本に遊びに来てくれました。そこで築いた友情は私にとって一生の宝物です。就職活動など不安なことはたくさんあると思いますが、長い人生をみたときにそんなことよりもっと貴重なものが人生をより豊かにしてくれると私は考えます。「少しでもやりたいことがあれば積極的に挑戦する」、私の留学体験記が少しでもチャレンジする勇気につながればと思います。